2007年 アメリカ
母を失って傷ついているゾーイの求めるものは、超一流のケイトの料理ではなく、食べ慣れた母の味。
セラピーで子供が好きだと勧められた冷凍食品に強く反発しつつも一応試してみるケイトが大変可愛らしかった。
試してみつつも盛り付けが相変わらずレストラン風なところに、母の味がわからない彼女の困惑と努力を感じる。
○○度のオーブンで何十分、などと細かく突き詰めた美食の世界と、個人の舌で感じるおいしさは別物であり、食べ手が生き物である以上、作り手も有機的に臨むことが良いと思った。
子供を通じた成長となってしまっているのが安易な気もしてしまうが、でもこの考え自体が安易なフェミニズムなのだろう。